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1級建築士事務所 アビタデザイン

3.11を経験した私たちが目指す省エネなすまい、
電力消費を抑えたくらしを実現するために。
なぎさパッシブハウスは小さな地球
なぎさパッシブハウスはダブルスキン
これからの住まい なぎさパッシブハウス
なぎさパッシブハウスは少ないエネルギーで
健康的で快適なくらしをするためのすまいです。


■これからの住まい なぎさパッシブハウスの概念


これからの住まいとは、何か。
○これからの住まいに求められる大事な要件は電力消費を抑えながら、
 CO2を出来るだけ排出しないようにすることです。
 つまり地球規模で問題になっている地球温暖化や異常気象を抑えるために、
 CO2の排出量を押さえて、少ないエネルギーで生活しようという家のことです。
 こういうと、我慢を強いる生活しずらい家ではないかと思われるかもしれませんが

 これからの住宅は、住まいとしての快適性も、省エネやCO2削減も同時に両立させる
 住まいのことを言います。
 または、双方のちょうど良いバランス点を求めていく住まいのことを言います。
 つまり普通に快適な住まいだけれど、省エネもCO2削減もしっかりやっている
 住宅のことです。
 しかし、それを実現するために過大な設備を大きな費用をかけて実現するのではなく、
 日本の伝統的民家の知恵に学び、工夫する事で省エネなくらしを実現し、その上で、
 快適性の 面で不足する部分を機械設備で補います。

 機械設備のみに頼るのではなく必要最小限の設備を工夫し、採光や通風も合わせて
 考慮しながら、冷暖房器の熱も効率よく回収して、建築的手法を駆使しながら、
 快適な住空間への室内気候を整えていくことが大事です。

 しかし内部空間の快適性だけで、いいというものではありません。
 住まいの快適性は外部環境と繋がる事で、はしめて実現できると考えています。
 閉ざされた、住空間のなかで機械設備的に快適な状況を作る事ができても、
 人間として真の快適性につながらないと思います。
 従って外部環境とつながることで、本当の意味の快適性が実現できると思っています。

 私たちは個人の生活を見直し、省エネ生活を実行し、自然エネルギーの使用を
 増やしながらエネルギーの消費を抑えることが重要と考えています。
 その概念をかたちにした『なぎさパッシブハウス』という省エネ住宅を、
 くらし方を含めて提案します。


なぎさパッシブハウスとは何か



1)なぎさパッシブハウスは自然エネルギーを直接利用することを基本とする。
2)外皮はしっかり断熱する。
3)太陽光に向いた主要開口部をダブルスキンとして、集熱、断熱、通気余熱をする。
4)ダブルスキンウィンドを自然換気システムに組み込む。
5)床下に集熱した空気を送り込んで蓄熱する。
6)床下蓄熱層の時間差を利用し、日中に獲得したエネルギーを夜に自然放出して、
 温熱環境の平準化を計る。
7)緑陰環境を取り込むことで内部環境の快適性につなげる。


自然力と若干の機械力によって、住居内気流の流れをデザインして、個人的快適な生活と省エネルギーを環境とつながりながら両立させることがなぎさパッシブハウスのねらいです。


1)主要材料は木材
  木材は、有効な再生可能エネルギー源です。
  成長過程でCO2を吸収して、閉じ込めます。5,60年で成長し、その後5,60年
  建築資材等に使用され、役目を終わり廃棄される時にCO2を大気中に
  放出しますが、その間に次の木が育ち同様の過程を繰り返します。
  従ってこの循環はCO2の出入りはありますが、増えるという事はありません。
  このように木材は再生可能エネルギーの循環システムを構築できるのです。
  鉄やコンクリートは生産プロセスで大量のCO2をだします。
  日本は森林資源の豊かな国であるという特長を活かし、森林を間伐するなど
  手を入れながら、木を建築に利用する事で、森を維持管理しCO2を
  増やさないという、循環のシステムを確立して行く事が大事です。
  これからは、森をいかに手を入れて整備していくかが課題です。
  これは、保水の機能、動物との住み分けの問題、生態系の問題
  輸入外材のコストの問題、輸送エネルギーの問題等を解決します。
  

2)断熱は高断熱
  住宅の省エネルギー化は、断熱性能をあげるのが大事です。
  住宅は冬の暖房に使うエネルギーの方が冷房のそれより大きいのです。
  従って暖房にかけるエネルギーを押さえる事が省エネルギーにつながります。
  即ち、高断熱にする事が有効になります。
  
3)開口部の高断熱化
  窓は熱の損失が最も激しい部位です。従って窓を断熱化する事は非常に有効です。
  窓のガラスをペアガラスやLow-Eガラス等の断熱窓にすることに加えて
  サッシも木製や樹脂にすると効果的です。しかし、窓の役割は熱の出口
  であるばかりでなく、入り口でもあります。
  南向きの大きな開口部は、熱の損失より取り入れる日射熱のほうが大きくなります。
  従って冬には大きなエネルギー源となります。
  それに加えて他の季節には自然の通風をとるのに非常に大きな役割を
  担っています。

4)ダブルスキンウィンドと通気余熱システム
  そこでなぎさパッシブハウスでは、南面を大開口にしてダブルスキンとし、
  そこに通気余熱システムを加えて太陽光による熱ゲインと自然換気システムを
  融合して、省エネで快適な住空間を実現します。






5)床下蓄熱層と自然換気システム
  床下を室内化し小屋裏に集めた温かい空気を床下に送り込む事で、
  熱を床下に蓄熱して室内空間全体を穏やかに暖めたり、冷やしたりすることが
  可能となります。
  居室と他の通路等をしっかり区切ることができるようにして、通路を
  バッファーゾーンとして換気ルートの一部に組み込む事で空気と熱の
  循環システムが構築されます。
  これにより、居室部分は、外部の温熱変化の影響を受けにくい環境が生まれます。
  従って室内の温熱環境の平準化が実現できます。
  
  
6)太陽光の利用
  太陽光発電、太陽熱温水器等の再生可能エネルギーの利用を積極的に
  考える事はこのテーマの中心でもありますが、
  しかしまだまだ太陽光発電等は買取り制度ができたとはいえ、価格的に
  使いやすいと言うものではないので、当初から導入できなくても
  オプションと考えて時期をみてもいいのではないでしょうか。その時に導入
  しやすくしておけばよいと思います。
  まずは家の断熱性能をあげる事を優先する事が現実的な省エネ住宅の
  取り組みではないでしょうか。
  
7)シンプルなデザイン
  省エネ住宅だからといって、それを前面に出すのではなく,普通のモダンな
  住宅で実は、省エネ的性能も高い住宅であるという事をテーマにするべきだと
  思います。
  木材をたくさん使うことが低炭素社会の要請であるからと言って、
  すべて木材で仕上げなければならないとは思いません。しかしながら、
  木の持っている柔らかな肌触りや、気持ちを落ち着かせてくれる香りなど、
  人に最もなじむ材料であるので、木と言う素材にもっと親しんで楽しむように
  したいものです。

8)総合的な調和
  省エネ住宅といって、もっとも厳しい条件に対応するように突き詰めていくと
  ますます快適な生活という当初の目標から遠くなる様です。
  どうも窮屈な居心地の悪い家になってしまい勝ちです。
  例えば窓は冬に熱損失の主原因になるからといって、出来るだけ小さくした方がよいと  いう考え方がありますが、日本の夏はそれで快適に過ごせるでしょうか。
  どんどんエアコンを使えばよいとなると、電力消費量を増大させるばかりです。
  春や秋の気持ちのよい季節には、大きく開け放して、
  外の風をよびこみたくなるものです。
  緑陰環境とつながることで快適性は得られるものです。
  このように省エネ住宅だからといって、何が何でも季節ごとの悪条件を
  なくさなくてはならないと言う極端な原理主義には賛同できません。
  省エネ住宅といってもそこには、十分考え抜かれた各部の要素の
  バランスが必要です。
  省エネ性能については、その性能レベルを数値により目標値を設定し、
  定量的に評価することが重要です。




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